Archive for 04 January 2009

04 January

景 9 バルセロナ

明けましておめでとうございます。
旅の様子をリアルタイムにお届けするはずだったのに、半年以上も遅れてしまって申し訳ありません。
いろいろあったもんで…。

辛抱強く更新を待ってくれている、何人かの読者の方々へ。

いつもありがとうございます。
今年もあひるCHANNELをごひいきに願います。



語学留学している友を訪ねて、10年ぶりにバルセロナへやってきた。
スペイン随一の都会なのだが、当の住人達は自分たちをスペイン人だと思っていないという不思議な街である。

僕はこの10年でユーラシア40カ国以上を旅して回ってきたが、一番好きな国はどこですか?という質問にはいつも「スペインかトルコ」と答える。

そこにいるだけで何とはなしに気分が高揚してくる国だ。



高級チョコレート店でいただく、本物のチョコラテ。
深く濃厚な味わい。
要は液状に溶けたチョコなのだが、この甘さしつこさは病み付きになる。



スペイン食文化の華は、なんといってもバル。

ショウケースに並んだ小料理に目移りしながら、あれもこれもと注文するとあっという間にカウンターが皿で埋まってしまう。



バルの厨房はこんな様子。
給仕が忙しく立ち働く様は見ていて楽しい。
何軒かバルをはしごして、飲みかつ喰らいしている内に夜はふけ、腹も満たされてくる。



僕が最も好きなスペイン料理の一つ、ボカティーリョ デ ハモン。
生ハムサンド。
スペイン名産ハモンセラーノは、世界三大ハムの一つに数えられる。
軽くあぶったバゲットにトマトをなすりつけ、オリーブオイルをひいて、大量のハムをはさみこむ。
いたってシンプルだが、これと一杯のビールだけで、人生はかくも至福に満ちたものとなる。



メルカド。市場。
どこの国でも市場を散策するのは楽しいですね。



バルセロナは、その奇妙な建造物の数々で名を馳せる街でもある。
これはその筆頭の聖家族教会。
完成するまでにあと200年を要するというのは有名な話。



これが完成全貌予想図。
なるほど、こりゃいつまで経っても無理だろうなと納得する。
今できているのはまだファサードの一部分だけで、さらに巨大な中央大聖堂を造ろうというのだ。

神を祝祭する為の施設としては、あまりにも禍々しく、また異形である。
設計者はちょっと頭がおかしかったのではないかという気すらする。
それを引き継いで(ほとんど意地になって)建設を進める人々も、それぞれに狂気の世界に魅入られているのか。



これも変テコな建物だ。
この街にはどこかずれた建造物がそこかしこに、半ば唐突に建っている。



季節は6月。
晴天が続く。空の青さが素晴らしいですね。

スペインはかくも神に愛された土地なのだ。



モンジュイックの丘でケチャップ強盗に遭遇。
幸いにも服を汚されただけで済んだが、スペイン大都市の治安の悪さはヨーロッパでも折り紙付き。

水場を求めて駆け込んだオリンピックスタジアムにいた黒猫。
不吉な予言を運ぶ使者か。



チュレリアの親父。
チュロスというドーナツを専門に作る店である。

タネを一すくい手に取っては、ひょいひょいと油が煮えたぎる大鍋に放り込んでゆく。
職人の手際のよい仕事を眺めるのは、上質のクラシック音楽を聴いているような心地よさをもたらしてくれる。



チョコラテ コン チュロス。
揚げたてサクサクのチュロスをどろっと濃いチョコラテにひたして食べる。
朝食です。
見るからに幸せそうですね。

「ダンキンドーナツ」というのは、ドーナツをコーヒーにつけて食べるという意味のスラングだが、そのチョコづけ版がこれ。

ドーナツは空気をたっぷり含んでいるのか、中身がつまっておらずふんわりと軽い口当たり。
もういくらでも食べられる。スペイン万歳。

ダイエットなんか明日からすればいいんですよ。








19:37:16 | ahiruchannel | 3 comments |